※世界初SACD化。SACDシングルレイヤー(SACD対応プレーヤー再生可)。モノラル録音
※2019年に前キングのエンジニアである須賀孝男氏によりLP用のアナログマスターテープを作成後、このテープをもとに2020年に今回のSACD用にデジタル化(ADコンバーター「DCS-904」で96kHz/24bitスペックのPCMに変換)
※Altusレーベルの斎藤啓介氏により、2020年に最新デジタル・マスタリング
※通常ジュエルパッケージ仕様
※盤印刷面:緑色仕様
※解説:平林直哉氏(新規解説)他、解説書合計12ページ
発売日 | 2020年06月03日 |
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フォーマット | SACD |
構成数 | 1 |
製造国 | 国内 |
レーベル | Grand Slam X Altus X TOWER RECORDS |
規格品番 | GATKSA2001 |
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2トラック、38センチ、オープンリール・テープより復刻したアナログマスターをAltusがリマスタリングしたSACDシングルレイヤー盤。目の前でマルツィが弾いているような生々しさ!世界初SACD化!
盤鬼・平林直哉氏のレーベル「Grand Slam」と、録音・マスタリングに定評ある斎藤啓介氏のレーベル「Altus」は2020 年に共に創立20周年を迎えました。これを記念しタワーレコードのオリジナル企画盤として、平林直哉氏の手による2トラック、38センチ、オープンリール・テープ復刻シリーズの大ベストセラーである〈ヨハンナ・マルツィ/バッハ無伴奏パルティータ&ソナタ全曲〉をGrand Slam初の「SACDシングルレイヤー盤」でリリースします。Grand Slamから2019年に発売されたLP(GSLP0001)用に制作されたアナログマスターをもとに、Altus 斎藤啓介氏が最新リマスタリングを施した当ディスクは、目の前でマルツィが弾いているような生々しさを感じ取れるでしょう。Gland Slamレーベルのファン以外の方でも最大限堪能できる出来です。
ヨハンナ・マルツィ(1924~79)はドイツ系ハンガリー人の両親の下、ルーマニアのティミショアラで生まれた往年の名ヴァイオリニストです。名伯楽イェネー・フバイに学び、才能を開花させた彼女は、1947年のジュネーヴ国際音楽コンクールで最高位(1位なしの2位)となり一躍脚光を浴びます。ドイツ・グラモフォンと契約して数枚のレコードを録音した後、1953年にイギリス・コロンビアと契約。1954年から55年にかけてロンドンのアビーロード・スタジオでモノラル録音されたのが、このバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ全曲です。
この録音は稀代のヴァイオリン・コレクター、ルイジ・タリシオ(1796~1854)が所蔵していたことで知られる1733年製のカルロ・ベルゴンツィを用いて演奏されました。力強く、安定したテクニックを背景とした、美しく鳴り響く名器の音色美と、マルツィの楽曲に真正面から対峙したオーソドックスで情熱的、かつ香り高い演奏がたいへん魅力的です。両大戦間に学生時代を送ったマルツィは、時代の流行である新古典主義的な演奏様式の影響を受けており、その音楽の造形は非常に明快です。その中で音色やフレージングに古き良き時代のロマンティシズムが感じられるのがたいへん興味深いところです。大ヴァイオリニストでもあった恩師フバイを始めとする往年の大家たちによるヴァイオリン黄金時代の味わい深いさや魅惑が彼女の演奏にもしっかりと受け継がれている訳です。
これらの録音はLPレコード3枚分売で1955年にイギリスで初発売されましたが、同年をもってマルツィとイギリス・コロンビアの契約が切れたこと(プロデューサーのウォルター・レッグとの対立が原因)と、その数年後にステレオLPの時代が到来したことで、すぐにカタログから落ちてしまいました。演奏が優れていただけに、これらのLPレコードは後にコレクターズアイテムとなり、国際的な中古レコード市場で極めて高価で取引されているのはご承知の通りです。CD時代になり、その人気を反映して各社から競って復刻盤が現れましたが、2018年12月に発売されたGrand SlamレーベルのCDは、その音質の良さにより大ベストセラーを記録したものでした。
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タワーレコード (2020/05/13)
<リマスタリングに関して>
今回の発売にあたってはまず「アナログ領域」に関しては、2トラック、38センチ、オープンリール・テープから2019年に前キングのエンジニアである須賀孝男氏によりLP用のアナログマスターテープを作成。このテープをもとに2020年に今回のSACD用にデジタル化を行いました(ADコンバーター「DCS-904」で96kHz/24bitスペックのPCMに変換)。その後、「デジタル領域」に関しては、2020年にAltusレーベルの斎藤啓介氏により、最新マスタリングを行いDSDに変換しています。そして、この「アナログ領域」と「デジタル領域」双方において、Grand Slamレーベルの主宰者である平林直哉氏による監修を経て、復刻が行われました。SACDではより一層こまやかな表情となり、自然な倍音の響きを楽しむことが出来ます。
<発売にあたって> 監修:平林直哉氏
2020年、レーベルの創立20周年にあたり、何をすべきか悩む間もなく、マルツィの無伴奏のSACDシングルレイヤーがまっ先に検討された。GSレーベルはSACDには全く不慣れであったが、同じく創立20周年を迎えるAltusレーベルはこれまで多数のSACDシングルレイヤーを発売しており、私自身もその品質には信頼を置いていた。GSの原盤がAltusの技術によりSACD化されれば、望みうる最上のものが出来上がるかもしれないと思っていたが、それがこのような形で実現したのは、望外の喜びである。<解説書より一部抜粋>
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タワーレコード (2020/05/13)
構成数 | 1枚
【曲目】
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータBWV 1001-1006(全曲) モノラル録音
【演奏】
ヨハンナ・マルツィ(ヴァイオリン)
【録音】
1955年3月26&27日(BWV1001)、1955年4月27-30日(BWV1002)、
1955年3月27-31日、1955年4月1&2日(BWV1003)、
1954年7月24-26日(BWV1004)、1954年5月1日、1954年6月1-3日(BWV1005)、
1955年5月15-18日(BWV1006) アビーロード・スタジオ(ロンドン)
【初出】Columbia (U.K.) 33CX1286 (Sonata No.1 & Partita No.1)(October 1955) /
33CX1287(Sonata No.2 & Partita No.2)(November 1955) / 33CX1288(Sonata No.3 & Partita No.3)(March 1956)
【Remastering(ANALOG)】2019年に前キングのエンジニアである須賀孝男氏によりLP用のアナログマスターテープを作成。このテープをもとに2020年に今回のSACD用にデジタル化。ADコンバーター「DCS-904」で96kHz/24bitスペックのPCMに変換
【Remastering(DIGITAL)】2020年にAltusレーベルの斎藤啓介氏により、最新マスタリングを行いDSD化
【監修】平林直哉氏